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一箱

一週間、近所の新刊書店で一箱古本市に出店させてもらった。

本屋を将来志していると宣言している以上、ただの在庫処分ではなかった。何を出品しようか迷うことも、りんご箱の中に本を陳列する時も、売れ行きをちょこちょこ確認しに行くことも全てが新鮮だった。

実家暮らしだった学生時代から初めての一人暮らし、関東から関西に引っ越してくるまでに出会った本に改めて出会い直すことができたのは古本市のおかげである。うちには手放したい本は多くなかった。でも手放してもいいかなと思える本はたくさんあった。必要ならいつでもまた会えると思ったから。

今回はお店側でも初めての試みということで出店料はなかったが、お金を払ってでもやりたいことだ。次は出店料をとってもらった方がお互いにとって良いことだと思う。全部で23冊売れ、¥6,850の売上。準備や値付に要した時間を時給換算するとマイナスかもしれない。

時給換算すればだ。でも自分にとっては時給換算することは意味をなさない。それ以上に、読みたい本や自分にとって必要な事、欠けているものを見直すきっかけをもらえてメリットしかなかった。本当に必要なものはあまり多くないということが、結果として自分の中に残った。

 

今日この頃は仕事もプライベートもお世辞にもうまく進んでいるとは言えない。というかよくないです。

ミスや物事を忘れてしまう事をとにかく反省するので、反省している風を装っているが、どうも実態を伴っておらず振り返って同じような事を防ぐシステムを構築できずにいる。問題の所在に対する理解、解決への道筋の構築、全て解像度が粗く知識が整理されておらず、知恵もはたらかない、典型的なダメなタイプである。言語化もお粗末さまで自信がないため、テンパってミスがミスを呼ぶ悪循環。

「馬鹿がつくほど真面目です。」というどこかの運送会社のキャッチコピーが自分にはぴったりだと思う。

だだし、過去の習慣で出来上がっているこの「自分」を、少しずつ変えようと思えているこの事実を頼りに、毎日をもがき苦しんで(結構苦しい)人生を進めて行くことは意外にも楽しいものである。不可能を可能にすること、小さなちいさな革命に近いかな。

 

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